ビジネス利用においても、家族でのお出かけでも、身近になっている飛行機。(現在コロナの影響を受けて大打撃を受けているというのはさておき。)
機内でのWi-fi環境もどんどん整備され、機内でパソコンやスマートフォンを使う人が多く見られます。
かつては寝るしかなかった機内での過ごし方も随分幅が広がって、退屈しないで過ごせるようになってきましたね。
さて、パソコンでお仕事をする時に使うワイヤレスのマウスや、スマートフォンで使うワイヤレスのイヤフォンなどのBluetooth機器。
何気なく飛行機でも使っている方もいるかもしれません。
ですが実は飛行機の種類によっては〝Bluetooth等の無線通信不可〟という飛行機もあるのです。
このことを知らずにいると、客室乗務員から注意されることになりますので、少し気にしておくといいと思います。
では、これから、Bluetoothに関する使用制限についてお話したいと思います。
目次
どのように定められているの?会社によって違うの?
まずはこの制限について、規定というものはどうやって定められているのか、ということをお話します。
飛行機ではこれまで、何度も電子機器の使用に関する制限について変化を遂げてきました。
例えば、ほんの10年ほど前までは、飛行機のドアを通る瞬間には携帯電話の電源を切っていなければならない時代もありました。
機内で出発を待っている間に「飛行機乗ったよ〜もうすぐ出発!」なんてメッセージを誰かに送ることなんてできなかったわけです。
携帯電話を持っているお客様には電源を切っているか??と何度も声かけをする客室乗務員の姿がそこここにありました。
なぜ、それまで使用できなかった電子機器が使用可能となるのか、という疑問を抱く人ももちろんいますよね?
「今まではどうしてダメだったんだ!」なんて怒る方もいたものです。
それは、技術の進化により、飛行機の耐性評価により安全性が確保されると判断されたからです。
このような様々な規定の変更は、航空会社によって定められるのではなく、国土交通省の告示により都度指示されます。
その度にお客様への理解をお願いしながら対応していくのが航空会社です。
つまり、電子機器の使用に関しては、JALだから、とかANAだから、とかは関係なく日本の航空会社では一律なのです。
使用制限の基準は?
この使用制限の基準、つまり、機内でBluetoothを使ってもいいかどうかは、飛行機の機材(種類)によって異なります。
様々な機種において、電波に対する耐性評価が行われ、『航空無線周波数帯域以外の通信等に使用する強い電波』と『航空無線周波数帯域の弱い電波』のそれぞれについて、飛行機の安全性に影響を与える恐れがないかの確認がされた。
その評価の結果、耐性のある電波が機材ごとに変わるため、機材ごとにBluetoothが使える機材と使えない機材がある。
耐性のある電波、とは、Bluetoothだったり携帯電話の電波だったり、一般の電子機器、例えば補聴器とか電子ゲームとかだったり、物によってそれぞれ違うということです。
それによってどの飛行機だとどれが使用可能、不可能が定められています。
機材によって違う、機材とは?
例えば、国内某航空会社において。
①B787、B777、B767の中でWi-fiを装備している機材、B737など。
②B767の中でWi-fiを装備していない機材。
というグループ分けがなされます。
それぞれの機材において、作動禁止の電子機器や、作動時に通信用の電波を発する状態の電子機器使用が制限されます。
具体的な電子機器については次の項にてまとめたいと思います。
使用が制限される時期、というのは、飛行機のドアが閉まって「さてさて出発しますよ〜席に座ってベルト閉めてよ〜」なんていうアナウンスが流れてから、
飛行機が到着地に着陸して、また客室乗務員が「今からなら携帯電話などの電子機器類、電波を発するものも使ってもいいよ〜」というようなアナウンスをするまでの間です。
具体的な電子機器について
前項で飛行機を①と②に分けました。
次はそれぞれで禁止されているものを具体的に挙げていきます。
①に関しては、電子機器同士でBluetooth接続が可能です。(余談ですが航空機外の設備との無線通信は不可。)
②の飛行機では様々なものに制限があります。
・携帯電話
・PHS
・パソコン
・携帯情報端末
・電子ゲーム機
・それ以外でも、他の電子機器と無線通信を行う機能を有する機器
これらにおいて、Wi-fiシステム、Bluetooth等の無線通信が不可です。
(他の電子機器と無線通信を行う機能を有する機器、とは、例えば、無線通信機能付き歩数計、無線式キー、無線通信機能付き腕時計などを指す。)
どんな飛行機かわからない?!でも大丈夫!
機材によって違う、と言われても、、、
素人からしたら、飛行機の違いなんてわからないですよね。
わからないまま使っていたらどうしよう!と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
大丈夫です。
使ってはいけない機材の場合、「この機材ではBluetoothダメですよー」と案内があります。
使ってもいいタイミングになれば、「もう使ってもいいですよー」という案内があります。
アナウンスを聞き漏らすこともあるかと思います。
それでも飛行機の中では最初は軽く声かけ程度の注意で終わります。
何度言っても客室乗務員のお願いを聞いてくれない、という状況になってしまうと叱られるということになります。
悪気がないことでは責められません!
お願い事を守って、気持ちの良い旅にしましょう
最後になりましたが、飛行機というのは様々な制限があって面倒くさいなぁと思われる方も多いと思います。
持ち物や、搭乗時刻や、この中でお話した電子機器類についても、、、。
ですが、あんなに大きな鉄の塊が空を飛ぶんですから、いろんなことを厳格に守っている方が安心しませんか??
安全のためには、グレーの決断は絶対になくて、必ず白か黒なのです。
「まぁ、、、ちょっとくらい、いっか!」なんて妥協は一切ありません。
だからこそ日本の航空会社は安全面でとても信頼が高いですよね。
皆様の安全な空の旅のお手伝いができるように客室乗務員もパイロットたちも、刻々と変化する飛行機の規定を日々勉強しています。
是非安心して、楽しい旅をしてくださいね!!
こんなニッチな決まり事は是非お友達にも教えてあげてくださいね!
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